そもそもテレビやラジオはなぜ視聴されるのか
インターネットラジオ”らぢこ”でラジオをききなら思った。好きな曲がかからない。
ナレーション?MC?トーク?なんと呼ぶのかは知りませんが、個人的に話は邪魔。
なのになぜ人はラジオを聴くのか。
これは、実に深遠なテーマだと思うのです。
人はなぜテレビを見るのか。同じテーマです。
私も独身のときは部屋に帰るとテレビを点けました。見なくても。
なぜ見ないのに点けっぱなしにするのか?
おそらくテレビが無くてラジオが有ればラジオを点けるのではないか。
それは、人気(ひとけ)が欲しいという心理では無いだろうか。
認めるか認めないかはともかく、孤独を紛らすためにテレビを点けるのではないか。
それを否定する人がいるとしても、深層の心理は寂しいということは有る筈です。
もちろん違うという方も居るでしょう。その是非を言うつもりではありません。
サイトにおける人気(ひとけ)
では、孤独を紛らす目的でテレビを点ける人が居る、という前提でサイトを作るとしたら何が必要でしょうか?
答えは、サイトに人の気配を作るということです。
具体的にどういうことか説明します。
私は楽天の某ギフトショップの運営を任されていたことがあります。常時5000点の商品を掲載しているショップでした。
楽天は加盟店舗にいろいろな集客ノウハウを提供しているのですが、その中のひとつに「店舗に人の気配を置きましょう」というのが有り、なるほどと思いました。
具体的には、店長の写真を配置して店長さんを前面に出して、商品には「店長おすすめ!」と付記したり、商品の説明を「店長の感想」とするなどの工夫をするのです。
そうすることにより、サイトが全体が単なる「カタログ」から、「○○さんの商品紹介のサイト」になるという訳です。
テレビCMとテレビショッピングにたとえると
人の気配というものを、テレビショッピングの例を使って説明しましょう。
テレビショッピングがもし30分間カタログのスライドを見せるものだとしたら、誰も見ないでしょう。
あれは商品の説明を見ているのではなく、利用者に扮した役者さんの説明を見ているのです。
見ている自分は表向きはそう思っていないのですが、商品ではなく人を見ているのです。
内心は商品を評価していないのに、人を見ているうちに、宣伝文句を刷り込まれてしまうというところがミソなのです。
例えば料理に使う野菜のカッターを例に説明します。
日本のメーカーがCMを作ればこの様になります。
新開発の強力磁石を使ったモーターにより、最高毎分8000回転するセラミックの歯が野菜を切断します。どんな料理も思いのままです。
一方アメリカ的テレビショッピングはこうです。
パーティーのとき大人数分の料理を作るのは大変ですよね?そんな時、簡単に野菜を切ってくれるこれがあれば便利です。ほらゲストがこんなに料理を褒めてくれています。HAPPY HAPPY。
どちらが購買意欲をそそるでしょうか、その理由は何でしょうか。
物の高い性能を語るか、性能の高い物を使う人を語るか、の違いです。
WEBサイトを作るときもこの心理が研究されているのです。
しかしこれは諸刃の剣です。
物を調べるときに、ナレーターは必要ない、情報さえ有れば良い。とも考えられます。
これが見極められれば、一流のWEBディレクターというか一流の人間ですよね。